大分市議会議員

甲斐たかゆき

2021年度6月議会の一般質問 中判田駅周辺整備に関する基本構想の策定に向けた勉強会について

2021.07.20

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2021年度 第2回定例会・6月議会 一般質問

6月18日(金) 6番目(全体としては 6番)

 

お疲れさまです。22番、社会民主クラブの甲斐高之です。発言通告書に従って、一問一答方式で質問しますので、よろしくお願いいたします。

はじめに、

1.中判田駅周辺整備に関する基本構想の策定に向けた勉強会

のことを取り上げます。

近年、我が国では、急速に少子高齢化が進み、本格的な人口減少社会をむかえようとしています。また、頻発、激甚化する自然災害などの問題が顕在化してきています。そのような中、今後のまちづくりにおいては、このような都市を取り巻く環境の変化をしっかりととらえ、各地域の特性を活かした持続的で活力ある地域の形成を図ることが今まで以上に求められていると思います。これらの点については、「大分市総合計画おおいた創造ビジョン2024第2次基本計画」、さらには、市内13地域において提言された「地域まちづくりビジョン」、本年3月に改訂された「大分市都市計画マスタープラン」にも全体構想とともに地域別構想が提案され、地域の意向を踏まえた計画が少しずつ進んでいると認識しています。

今回取り上げた中判田駅周辺整備については、日本文理大学が判田校区から依頼を受け、工学部建築学科の学生たちが2年間かけて調査・研究した内容がまとめられ、2016年6月に報告された「中判田駅の利用実態と駅及び駅周辺の課題に関する調査報告書」にも地域としての課題の共有と具体的な提案がなされています。学生たちは、地元住民と大分南高生を対象に利用状況などに関するアンケート調査や独自の調査研究を基に、2つの具体的な整備案を提案し、その模型も作成して報告会を開いています。報告会を取り上げた新聞記事や写真からも当時の熱心な報告会の様子が今読んでも伝わってきます。また、大分南高校でも一昨年度に「中判田未来プロジェクト」と題して、当時の2年生がグループごとに駅のことだけでなく、道路、土砂災害など判田校区のさまざまな課題を取りあげ、その解決策を具体的に提案しています。しかし残念なことに、今現在、当時からの課題はあまり解決されておらず、具体的な施策に結びついてきていないのも事実であります。

そのような中、この数年間で、国道10号の拡幅工事が判田校区内でも具体的に動き始めたことや大南地区スポーツ施設建設予定など、校区を取り巻く環境の大きな変化を多くのみなさんが感じているところであります。また、昨年度から「中判田駅周辺整備に関する基本構想の策定に向けた勉強会」が開催され、継続した議論が進められていると伺い、大きな期待を持っているところであります。

 

そこで質問します。

①「中判田駅周辺整備に関する基本構想の策定に向けた勉強会」を開催するに至った経緯についてお聞かせください。

 

 

☆ご答弁ありがとうございます。

地域において、これまで取り組んできた活動や要望の積み重ねの成果の一つとして、今回の「勉強会」が開催されていることがわかりました。これまでの要望や提言などに関わってこられたすべての方々のご尽力、ご努力に改めて敬意を表します。

 

それでは、次に、

②「勉強会」のこれまでの内容についてお聞かせください。

 

 

☆ご答弁ありがとうございます。

中判田駅周辺整備と併せて、校区内のさまざまな課題を取り上げ、 論点整理を行いながら、多くのことを語り合い、充実した勉強会が進められていることを心からうれしく思います。また、参加されている方々にこの場をおかりして感謝申し上げます。

 

それでは、次に、

③「勉強会」の今後の見通しをお聞かせください。

 

 

☆ご答弁ありがとうございます。

次回は秋以降の予定ということですが、今後の地元要望や大南地域まちづくりビジョンの提言などの内容によっては、臨時的な「勉強会」開催も必要になることがあるかもしれません。その場合には、柔軟に対応していただきたいと要望として付け加えておきます。

 

 

さて、「勉強会」でも議論されているように、中判田駅周辺整備については、国道10号の判田郵便局交差点から駅方面への進入路の拡幅や中判田駅前の再整備として駅前をロータリー化するなど、さまざまな整備が連動して、初めてそれぞれの整備が有効なものとして機能するようになると思われます。さらに中判田駅にはかなり広い駐車場も隣接しています。現在大分市でも促進しようとしている「パークアンドライド」や公共交通網の再構築といった観点からも、今後の整備内容と活用方法によっては、かなり高いポテンシャルを持ち合わせた駅だと考えられます。しかし、駅舎そのものは老朽化してきているため、改築や移転なども含めて、検討を要する物件だと思います。その検討の際にはさらに駅のバリアフリー化を進めていく必要もあります。今年度、中判田駅は、坂ノ市駅とともに、駅構内に踏切の新設とスロープの設置によって、階段を使わずにホームに移動できるよう平面交差を可能にする改良工事を行うことになっています。この事業はバリアフリー化の前進だと思います。今回の事業化、ありがとうございます。

その他にも判田校区内の道路整備としては、中判田駅からの利便性を高めるために大南地区スポーツ施設への判田校区側からのアクセス道路の新設がぜひとも必要です。この道路については、単にアクセスをよくするという観点だけではなく、竹中校区側からの道路とともに複数の道路を整備することで、防災上の視点からも大切なことだと思います。また、大分南校生が利用している河川沿いの堤防道路や踏切の安全対策も必要です。さらに、今後の国道10号高江拡幅工事で、一時的とはいえ片側交互通行などの処置がとられ、判田校区内の生活道路の渋滞が懸念されています。代替道路の確保や新たな道路建設なども早急に検討する必要があります。以上のような中判田駅周辺整備に連動するさまざまな論点を今後とも継続して議論していく場の必要性を改めて強く感じています。

 

そこで質問します。

④今後とも発展的な議論を継承・促進するために、基本構想策定後も、何らかの形で「勉強会」を継続していくことを提案します。現段階での見解をお聞かせください。

 

 

☆ご答弁ありがとうございます。

基本構想策定後も引き続き「勉強会」を継続し整備を進めていくとのご答弁に地域のまちづくりに対する大分市としての熱意を強く感じました。ありがとうございます。

 

先ほど取り上げた判田校区と日本文理大学により作成された「中判田駅の利用実態と駅及び駅周辺の課題に関する調査報告書」には、実は、判田郵便局の移転についても提起していました。2020年9月に千葉県鴨川市で、全国的にも初めてとなる郵便局と駅の窓口業務の一体運営を始めたことが新聞で報じられていました。これは、老朽化していた江見駅の駅舎の隣に新たに建物を建設して、およそ70メートル離れたところにあった郵便局が「江見駅郵便局」として移転し入居したという内容でした。この記事を見たときに、改めて報告書作成当時の大学生の発想のすばらしさに感動するとともに、駅の周辺整備を論じていくときのポイントは、「これだ」と確信しました。さまざまなことが複雑に絡み合うことなので、実現にはかなりハードルが高いことではと思われます。だからこそ、これからの地域の振興策に対して、大いに夢を語り合い、今から一歩ずつ取り組んでいくことが大切なことですし、私自身も地域のみなさんと語り合っていきたいと思います。なお、申し添えておきますが、駅には駅員さんが存在してこそ、その機能を果たしていけると思っています。

最後に、今回の判田校区で開催されている「勉強会」での議論を望んでいる校区や地域もあると思われます。支所単位でのまちづくりビジョン会議だけではなく、もっと校区単位でのまとまりで、まちづくりビジョンをより深めて、ビジョンの実現に向けて具体的に練っていく必要があると思われます。地元の方々と語り合う、地元の声を聞き、取り組みを進めていくことが、みなさんの笑顔につながるのだと感じています。ぜひとも行政として積極的に校区ごとに足を運んでいただくことを要望といたします。

 


答弁については、後日(8月末予定)、大分市議会ホームページの「会議録検索」のページにて確認することができます。どうぞお立ち寄りください。