大分市議会議員

甲斐たかゆき

2021年度3月議会の代表質問 財政について

2021.03.24

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2021年 第1回定例会・3月議会 代表質問

3月16日(火)・午後

 

4.財政について

(1)財政の現状について

続きまして、財政に関する3点の質問をいたします。

まず、財政の状況について、お尋ねします。

 

国の令和3年度予算政府案が昨年12月に閣議決定され、現在、会期中である第204回通常国会において、この予算政府案の審議が行われています。内容としましては、社会保障関係費の増額等に加え、新型コロナウイルス感染症対策費が膨らみ、一般会計の総額は、106兆6097億円と当初予算段階では9年連続で過去最大を更新しています。歳入面では税収が9.5%減の57兆4480億円にとどまることなどから、新規国債の発行額は33.9%増の43兆5970億円を計上しており、借金をしなければ予算が編成できない異常な状態が続いていると言えます。

 

国が今年の2月に公表した「月例経済報告」では、「各種政策の効果や海外経済の改善もあって、持ち直していくことが期待される」となっていますが、一方で、財務省の試算では、令和3年度末の国と地方をあわせた長期債務残高は、約1209兆円を上まわる見込であり、少子高齢化の進展に伴う人口減少社会と相まって、その償還が将来世代の大きな負担となるなど、国や地方が極めて深刻な状況であることは確かであります。

 

さて、本市に目を向けますと、今回の当初予算における一般会計は、およそ1866億円と前年度当初予算と比較してマイナス2.7%となっており、歳入においては、市税がおよそ33億円の減の見込となっています。今後も感染症が収束するまでは、市税などの大幅な減収が見込まれるものと思われます。

 

一方、歳出のうち、佐藤市長就任以来の新規事業の件数の推移をみますと、平成27年度44件、平成28年度51件、平成29年度51件、平成30年度43件、令和元年度46件、令和2年度36件と、毎年度、強気の財政出動を行ってきましたが、税収等が落ち込む新年度においても36件が計上されています。運営上、大丈夫なのでしょうか。この緊急時に本当に新規事業が必要なのでしょうか。市民のみなさんのくらしと命を守ることが最重要であることを大前提として、「スクラップ&ビルド」の「スクラップ」の部分も必要なのではないでしょうか。同時に、不要不急と思われる事業も散見されますので、「コロナ禍」の今、事業内容や開始時期などの再検討を含めて、見直す必要もあるのではないでしょうか。

 

そこで、本市財政の状況について、市長の見解をお伺いします。

 

(2)基金の運用についての基本的な考え方

次に、基金の運用についての基本的な考え方について、お尋ねします。

 

主要3基金の残高が明らかに少なくなってきました。主要3基金の残高は、令和元年度末におよそ204億円ありましたが、令和2年度に新型コロナウイルス感染症対策などにより最終的には70億円が活用されています。令和3年度に40億円取り崩す予定として予算が計上されていますので、来年度末には94億円を下回る見込みとなっております。本市の財政状況は、緊急の災害対策や将来の備えも含めて大丈夫なのでしょうか。

 

確かに令和2年度の70億円は、「コロナ禍」での活用です。このような緊急事態のための基金であり、これら対策のための基金の活用については、やむを得ないと考えています。しかしながら、基金を取り崩さなければ予算が組めない状況となっているのは明らかです。先ほども述べたように、主要3基金の残高も今回の定例会で予算が議決されれば、およそ94億円となり、今後の感染症の影響やいつ何時発生するかわからない大規模災害への備えを考えると、心もとなくなってきていると感じています。また、安定的な財政運営が今後とも行われるのか危惧しています。

 

そこで、基金の運用についての基本的な考え方をお聞かせください。

 

(3)後年度負担について

次に、後年度負担について、お尋ねします。

 

後年度負担としてわかりやすいのは、市債を発行しての事業があります。この市債に関連しては、令和元年度末におよそ1684億円の市債残高があります。また、荷揚町小学校跡地複合公共施設整備事業や金池小学校施設整備事業など、近年PFI方式を含めて、さまざまな方式で資金調達を行う事業が増加していると感じています。私の少ない議員経験の4年間においても現在選定中のものも含めて4件ほどのPFI方式を活用した事業が行われています。このほかにも債務負担行為、リース方式などの事業もあります。これらの事業費は、言いかえればすべて「後年度負担」となっているわけであります。地方公共団体が発注する大規模な公共工事などでは、調達額が巨額であるため、発注から契約、納入・完成まで2~5年かかることが数多くあります。この場合、契約した初年度は前金相当額や出来高払いの分を支払い、あとは次年度以降に支払う後年度負担として計上することが多いのも予算の仕組み上は理解しているところであります。また、巨額の支出を数年に分割して支払うことで、支出額をならして単年度の負担を軽くする効果があることもメリットの一端であると思っています。しかしながら、改めて言いかえると「行政版の分割払い」であり、実際には将来に負担を先送りする行為に他ならないとも言えるのではないでしょうか。また、後年度負担は、予算はその年度の歳入と歳出をみながら決めるという「単年度主義」の原則に反するとの批判もあります。また、後年度負担が大きいと、各年度の歳出が硬直化し、柔軟で機動的な予算編成ができないほか、行政改革や経費節減がしにくいという問題点もあることも指摘されています。

 

そこで質問します。後年度負担についてのご見解をお聞かせください。