大分市議会議員

甲斐たかゆき

2021年度12月議会の一般質問 市立幼稚園のあり方について

2021.12.14

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2021年度 第4回定例会・12月議会 一般質問

12月 7日(火) 6番目(全体としては14番目)

 

それでは、ここからは、

2.市立幼稚園のあり方について お尋ねします。

私自身、2019年の第2回定例会を含め、何度か市立幼稚園のあり方について質問させていただきました。これまでの間、複数の議員さんからも様々な質問がなされ、市立幼稚園、保育所、そして「認定こども園」のあり方が論じられてきたと認識しています。少し経過を振り返ると、平成29年10月に発足した「大分市幼児教育の振興並びに市立幼稚園及び保育所の在り方検討委員会」での9回に及ぶ議論、そして答申を経て、「大分市立幼稚園及び保育所の在り方の方針」が策定されました。その後、この方針を基に、市立認定こども園を計画的に整備していくための具体的なロードマップを示していくために、「大分市立認定こども園設置計画庁内検討委員会」が組織され、検討されてきた結果の一端として、本年4月には大分市初の市立「のつはる認定こども園」が開園されました。今後は、佐賀関地区、そして大分中央地区の地区公民館地域ごとに市立の「認定こども園」が順次設置される計画であると伺っています。これは、概ね2030年(令和12年)頃までをⅢ期に分けて、「大分市立認定こども園」を設置する計画の第Ⅰ期分であり、最終的には13地区公民館校区に13園のこども園が設置されると認識しています。「少子高齢化」と言われている現在でも大分市においては、私立、市立を問わず、保護者の方々の「子どもを預けたい」、「幼児教育を受けさせたい」というニーズはかなり高い水準にあります。地域差もあるとは思いますが、そのニーズに応えられていないのではないかとも思っています。さらに現在の幼保一元化に向けた過渡期としての形態のままでは、13園の「認定こども園」を設置する前に、現状の「市立幼稚園」そのものが縮小されてしまうおそれがあるとも危惧しています。「幼保小連携」が大切だと大分市も捉えていますし、大分市の幼稚園教育の良さは、これまで小学校に隣接した幼稚園であったということです。これらの良さを継続してこそ、現在の知見が活かされ、さらにつながり(継続)・ふかめられ(深化)・よりすぐれたものになる(進化)と思います。この点からも「一時預かり事業」を早期に拡充することがニーズに応えることであり、将来の「認定こども園」設置に向けても、預かりの対応などのノウハウが蓄積されると考えています。

 

そこで質問します。

現在3園で実施している「一時預かり事業」を早期に拡充することが、保護者のニーズにも応えることになると考えますが、見解をお聞かせください。

 

☆ご答弁ありがとうございます。

できるだけ早期の拡充が1園でも早く始まるように、今後の計画策定の推移を見守っていきます。

 

これまでにも指摘してきましたが、市立幼稚園の園児数減少の一因として、保育料が応能負担となり、市立幼稚園と私立幼稚園とが同一の料金体制になったにもかかわらず、市立幼稚園において保護者ニーズの高い多年制保育や一時預かり事業の導入を積極的に拡大してこなかった点もあると思っています。特に、多年制保育を先行的に拡充することで、現在の幼稚園でも「認定こども園」化に備えて、教職員一人ひとりの経験値を高めることにつながると思います。また、幼稚園やこども園の経営といった面からも、お一人おひとりが経験をつめると言うことが、継続的な人材の確保につながり、安定した園の経営が可能となり、安心して次の世代へ経験の引き継ぎができますので、とても大切で必要な施策であると考えます。確かに、人と施設が絡んでいることですし、「認定こども園」化に向けての過渡期であることも踏まえ、積極的な導入がなかなか進んでいないように感じます。しかし、現在幼稚園に通っている子どもたち、来年や再来年に幼稚園への入園を検討している保護者の方々の思いや不安、何よりも子どもたちの成長は待ってくれません。市立幼稚園の入園児が増加するようにさまざまな施策を講じていくことは、幼児教育の選択肢が広がることにつながると思います。ぜひとも多年制保育の拡充を積極的に、つまりは、認定こども園設置に先行して導入していくことが大切だと考えます。

 

それでは質問します。

多年制保育を先行的に拡充することが、これからの認定こども園化に向けても必要だと考えますが、見解をお聞かせください。

 

☆ご答弁ありがとうございます。

少しでも早期に、先行的な拡充が1園でも多く始まるように、今後の計画策定の推移を注視していきます。

 

まずは、Ⅱ期の認定こども園設置計画の具体的な策定に向けて、「大分市立幼稚園及び保育所の在り方の方針」等を踏まえ、関係者のみならず、地元の声や将来的な保護者ニーズに応えられるよう、認定こども園の確実な取り組みを願っています。また、多年制保育、とりわけ3年制保育は、保護者のニーズに応えているだけではなく、子どもたちの成長過程においても重要です。さらに特別な支援を必要としている子どもたち、そして保護者の方々にとっても、継続して幼稚園教育を受けられることは、とても大切な子育て支援につながると思います。質問冒頭でも述べさせていただきましたが、大分市の幼稚園のこれまでの魅力は、小学校に隣接していたことで、小学校入学前に5年生との交流行事などもあり学校になじみが深まること、毎日の登園で自然と通学路を覚えられるなどがあり、これらが入学後にも継続されるという安心感だったと思います。認定こども園への移行期間である現在において、「一時預かり事業」の早期拡充や「多年制保育」を先行的に拡充することで、「今の魅力」を作っていかなくてはならないと強く感じています。この視点を再度付け加えて、3年制保育の早期導入等を改めて要望といたします。

 

これで、今回の質問を終わります。 

 


答弁については、後日(2月末予定)、大分市議会ホームページの「会議録検索」のページにて確認することができます。どうぞお立ち寄りください。