大分市議会議員

甲斐たかゆき

2021年度12月議会の一般質問 地域コミュニティ創造事業について

2021.12.14

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2021年度 第4回定例会・12月議会 一般質問

12月 7日(火) 6番目(全体としては14番目)

お疲れさまです。22番、社会民主クラブの甲斐高之です。発言通告書に従って、一問一答方式で質問しますので、よろしくお願いいたします。

 

はじめに、

1.地域コミュニティ創造事業について取り上げます。

少子高齢化や人口減少が進む中で、多くの地域が地域活動の担い手不足という課題を抱えていることがこれまでにも指摘されています。大分市においても同様であり、特に周辺地域においては、より深刻な課題となっていますので、これからの「地域づくり」や「まちづくり」を進めていくうえでも、新たな地域の担い手を発掘・育成していくことが施策として必要です。本市においても、これまでにもさまざまな取り組みが行われてきていると認識しています。それらの取り組みの一つとして、2017年・平成29年度から「地域デザインの学校」が開始されたと伺っています。この「地域デザインの学校」で大切にしていることが、「様々な年代や立場の人々が集い、あれこれ話し合ったり、わいわい学びあったりしながら、お互いに気付き合い、つながる場を通じて、何かをはじめるきっかけや活動が生まれてゆくこと」であることを広報等で知り、以前から大変興味を持っていました。そこで、実は、昨年の大南地域と本年の坂ノ市・佐賀関地域の「地域デザインの学校」の企画発表と意見交換会を兼ねた「卒業式」と命名されている場に参加してきました。昨年は「コロナ禍」ということで、意見交換会が十分には行えませんでした。それでもグループごとの企画発表での活き活きとお話しされる笑顔を見ると、充実した取り組みであったことが、企画内容のすばらしさとともに伝わってきました。本年は、感染症防止対策を講じられて、意見交換を行える場と時間を設定していただきました。運営された関係者の方々に改めて感謝申し上げます。さて、話しを戻しますが、企画のブースごとに参加者が移動して、すべてのグループの方々と意見交換を行えて、私自身も多くの刺激をいただけました。「暮らしをもっと楽しくしたい」、「地域を元気にしたい」そんな思いが伝わってきました。まさに、この事業が地域コミュニティの新たな形成や人材育成の支援となっていると実感できました。また、参加者が「何かを始めるきっかけ」となり得る事業・活動だと感じました。

 

そこで質問します。

①「地域デザインの学校」の立ち上げの経緯についてお聞かせください。

 

☆ご答弁ありがとうございます。

参加者が実際に活動の主体となって取り組めるような事業として立ち上げたことや事業の意義と目指していること、地域における人材の育成に関する考え方などがわかりました。大いに共感いたします。

 

それでは、次に、

②「地域デザインの学校」のこれまでの開催実績についてお聞かせください。

 

☆ご答弁ありがとうございます。

5つの地域での実績として、それぞれの地域で、数多くの企画が生まれてきていることなどがわかりました。

 

この「地域デザインの学校」から生まれてくる企画は、参加された方々を核とした活動となり、それは、あくまでも市民のみなさんの独自の活動だと思います。そこを大切にしておかなくては、自由な発想で、新たな切り口での企画は生まれてこなかったと思います。今回の企画発表を聞いていて、どの企画とも「なんとか実現できないだろうか」との思いにさせられました。何かを始めるときには、やはり立ち上げる段階、つまりは初期の段階が一番ご苦労されるのではないかと思います。また立ち上げたとしても、活動が軌道に乗るまでの一定期間は、初期投資的な予算の確保も必要となってくると思います。せっかく生まれた、生まれそうな活動です。育っていきそうなつながりです。新たに生まれた地域のことを思う仲間たちの集まりなのです。行政として何かしらの立ち上げ支援、継続的な支援はできないものでしょうか。初期投資としての補助金等は、予算執行上、さまざまな課題があり、難しいとは思いますが、行政としての相談窓口設置や予算をともなわないサポート体制などは検討できるのではないでしょうか。その際には、参加された方々の声を改めて集約することで、さまざまな可能性も広がってくると思います。また現在、行政が行っている事業とのコラボレーションや経験を積むために運営等を一緒に行うなど、これまでとは別の切り口からのアプローチも必要だと考えます。

 

それでは質問します。

③この「地域デザインの学校」から実際に生まれた活動はどのようなものがあるのか具体的な活動事例をお聞かせください。

 

☆ご答弁ありがとうございます。

「ツルリバ」、「舞子浜リビングプロジェクト」などが現在進行形で活動されていること、そして現段階では実働していなくても、継続中の企画もあるようで、これからのことを想像すると、私までワクワクしてきます。

 

それでは、次に、

④ご紹介していただいた活動事例も含めて、行政としてどのような支援が考えられるのか、お聞かせください。

 

☆ご答弁ありがとうございます。

「地域デザインの学校」の卒業式に対しては、まちづくりビジョンフォローアップ会議のメンバーの方々をはじめ、自治会役員さんたちにも、これまで同様に事前に声かけをして下さった結果、多くの方が参加していました。また私が見かけただけでも、今回の企画に関係すると考えられる市の担当課の方々も数多く参加していました。このように人と人とをつないでいくといった視点を持ち、この事業を運営されてきていたことに改めて敬意を表します。

そした、「1%応援事業」への申請、活用で、継続的な支援の可能性があることは、これから活動を起こそうとしている方々の大きな励みになると思います。

 

それでは、

⑤地域コミュニティ創造事業の今後のあり方についてお聞かせください。

 

☆ご答弁ありがとうございます。

事業の検証を行うために、いったん「地域デザインの学校」の取り組みを中断するということですが、これまでにも述べましたように、大切な人のつながりと多様な企画を生み出し、ここから歩み始めた活動もある、とても貴重な事業です。「費用対効果」といった観点からの検証だけではなく、事業の立ち上げの経緯でもふれられたような視点も含めて、さまざまな立場からしっかりと検証を行ってください。これまで取り組まれてきたことは、単純な「費用対効果」だけでは検証できない、人のつながりや活動の継続といった営みが、相乗効果を生み出すようなものだと感じています。今後とも地域コミュニティをさらに創造できるようなバージョンアップした事業の提案を待ち望んでいます。なお、今後も継続するであろう「まちづくりビジョンフォローアップ会議」との連携や交流を図ることで、どちらの事業もこれまで以上に話しが深まり、さらなる人材の育成や継続も期待できるのではないかと思っています。このように他部局の事業との連携なども視野に入れた取り組みとなることを要望とさせていただきます。

 

 


答弁については、後日(2月末予定)、大分市議会ホームページの「会議録検索」のページにて確認することができます。どうぞお立ち寄りください。