大分市議会議員

甲斐たかゆき

2021年度3月議会の代表質問 市長の政治姿勢について

2021.03.21

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2021年 第1回定例会・3月議会 代表質問

3月16日(火)・午後

 

1.市長の政治姿勢について

(1)市政運営の基本的な考え方について

始めに、市長の政治姿勢について、いくつか質問をさせていただきます。

まずは、市政運営の基本的な考え方についてであります。

 

現在、新型コロナウイルス感染症が世界中で猛威を振るっており、3月14日現在、国内における感染者数は、のべおよそ44万8千人、県内では1,298人となっています。本市保健所でも571人の感染者が確認されています。私たちの日常においては、身体的距離の確保、マスクの着用、こまめな手洗いなどの感染防止の基本的な対策が求められ、また社会経済活動にも大きな影響を及ぼしており、中小企業の事業者からは、事業の継続が困難な状況にあるという声を数多く伺っています。

 

また、大分市の人口については、市長提案理由にもありましたとおり、4年連続の減少ということで、私が住む判田台、大南地区においても、現在の人口約2万7千人が、令和27年、つまり2045年には約2万人になるとされています。まさに本市の人口減少対策も「待ったなし」の状況になっていると感じています。

 

加えて、近年、激甚化する自然災害や地球温暖化防止への対策、教育を取り巻く状況の変化を踏まえた対応、市税等が減少することが予測される中での大型プロジェクトの是非や緊急性など、本市における課題は山積みしていると考えています。課題に対する優先順位を見誤らないように対応しなければなりません。何よりも大分市民のみなさんの命と暮らしが大事です。

 

そこでお伺いします。新型コロナウイルス感染症や人口減少への対策などといった重要課題が山積する中で、市長の市政運営に対する基本的な考えについてお答えください。

 

(2)憲法と人権や平和に対する考え方について

次に、憲法と人権や平和に対する考え方についてお伺いします。

 

近年、集団的自衛権の行使ができる安保法制や特定秘密保護法の制定など、平和主義を理念とする憲法、そして第9条の理念がなし崩しにされてきています。また、これらの法案の制定過程や昨年10月、菅首相が日本学術会議の推薦した新会員6人を任命せず、さらに説明責任を果たさない状況を見るとき、立憲主義や議会制民主主義そのものが危機的状況にあると言わざるを得ません。

 

一方、2017年7月に国連本部において122カ国の賛同を得て採択された核兵器禁止条約が、昨年10月に批准国が50カ国に達し、本年1月に発効される中、核保有国やその同盟国は核抑止力の必要性を主張し、本条約に反対しています。日本も同様の立場をとっています。さらに、昨年11月にアメリカでは臨界前核実験が行われるなど、核開発の拡大が懸念されているところです。

 

また、基本的人権の尊重では、戦前の全体主義が日本の歩むべき道を誤らせ、多くの国民の幸せを奪ってきたことから、個人の自由と尊厳を何よりも重んじ、国民の幸せを追求する理念が憲法には明記されています。しかし、「コロナ禍」となり、大分市においても感染者や医療従事者、その家族等への差別や偏見、嫌がらせなどが起き、基本的人権が侵害されています。困難な状況だからこそ、不確かな情報に惑わされることなく、相手の気持ちを考えて、お互いの基本的人権を尊重することが大切だと強く感じています。さらに近年、深刻化してきているのが、インターネット上の誹謗中傷等の被害です。インターネットがなかった時代には想像もつかなかった被害が続発している現在において、被害者は心理的、身体的に大きな負担を強いられています。市民の誰もが被害者にも加害者にもなり得るという認識のもと、私たちは被害者に寄り添い、被害者の視点に立った支援を行うことが不可欠だと考えています。

 

大分市では、1984年12月24日に平和都市宣言を行いました。今年で37年目をむかえる本市にとって、市民の平和と安全を確保することは、大分市の根本原則であることに鑑み、憲法を守り、その憲法の大原則である平和主義や基本的人権の尊重、立憲主義などの理念をどのように市政に活かしていくのかをお聞かせください。

 

また、先ほども触れましたが、インターネット上の誹謗中傷等の被害者支援等に関する条例を制定するお考えはないかお聞かせ下さい。

 

(3)広域連携について

次に広域連携について質問します。

 

平成の大合併や国による広域連携の推進などで全国のいたるところで、「基礎自治体」の足元が揺らいでいます。災害への対応など、迅速に行わなければならない連携もあると思います。しかし「基礎自治体」がまず大切です。それぞれの自治体が住民のために何ができるのか、何を優先的に行っていかなければならないのか、「コロナ禍」の今こそ、そのことを改めて問い直す必要があると思います。その上で、必要と思われる「真の連携」を周辺自治体とともに考えることが求められています。

 

本市は平成28年3月に周辺の6市1町と「大分都市広域圏」を形成し、人口減少・少子高齢化社会にあっても、圏域全体の経済成長を見据えた資源、産業、人材の活用や大規模災害にも対応可能な連携市町間の協力体制の構築、さらに住民の生活関連機能サービスの維持・向上など、これまでさまざまな広域連携事業を実施してきたと認識しています。

 

一方で、この「大分都市広域圏」は、形成から5年が経過しようとしているところであり、今後一層進む人口減少社会と厳しい財政運営を踏まえ、今まで実施してきた事業の効果や課題、大分市民にとって本当に必要な連携なのかなどについて、幅広く住民や議会の意見を踏まえた検証を行う必要があると考えます。

 

そこでお伺いします。本市が今まで実施した広域連携事業の成果や課題についてどのような検証を行っていくか、またその検証を踏まえ、今後の広域連携をどのように進めていくのか、ご見解をお聞かせください。

 

(4)SDGsについて

次に、SDGsについてお尋ねいたします。

 

「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包括性のある社会の実現のため、2015年の国連サミットにおいて、SDGsは「持続可能な開発のための2030アジェンダ」として採択されました。世界全体の経済、社会及び環境の三側面を不可分のものとして調和させ、誰一人取り残すことなく、貧困や格差の撲滅等、持続可能な世界を実現するための統合的な取り組みであり、先進国と開発途上国がともに取り組むべき国際社会全体の普遍的な目標とされています。

 

国は、日本の国内外においてSDGsを達成するための中長期的な国家戦略として「SDGs実施指針」を決定し、日本全国における多様なSDGs実現のための取り組みの推進を図っています。また、令和元年12月には、『SDGsアクションプラン2020』を策定しました。アクションプランとは、活力のある豊かな日本を作るために開発されたプランで、一人ひとりの保護と能力強化に焦点を当てた「人間の安全保障」の理念に基づき、「誰一人取り残さない」社会を実現するために、その後毎年策定されているものだと認識しています。

 

そこでお伺いいたします。本市においても、SDGsの理念を実現するため、より一層取り組みを進めていく必要があると考えますが、ここ数年間の取り組みの成果も踏まえて、市長の見解をお聞かせください。

 

(5)公共交通ネットワークについて

次は、公共交通ネットワークについてお尋ねいたします。

 

さまざまな要因により、交通事業者を取り巻く経営環境は、年々厳しさを増す一方、乗務員不足などの問題も抱え、公共交通ネットワークの縮小やサービス水準の一層の低下が懸念されています。

 

また、新型コロナウイルス感染症の影響により、交通事業者の営業収入は大幅に落ち込み、かつてない影響を受けていると聞いております。最近では、路線バスにおいては、野津原や滝尾地区で路線廃止や減便が行われたほか、JRにおいても、特急列車を利用状況に応じて運行する臨時列車にするなど、ダイヤの見直しが行われています。また、数年前にJR九州が打ち出し一部実施をした「SSS」スマートサポートステーション、私たちは「駅の無人化」と思っていますが、経営環境等を考えると今後さらに導入予定駅の拡大などを図るのではないかと危惧しています。

 

このような中、本市においてはこれまで、路線バスの代替となるコミュニティバスの運行やふれあい交通の運行、鉄道駅のバリアフリー化などに取り組まれておりますが、さらなる高齢化社会となる今後を考えると、これまで以上に市民の移動手段の確保・維持に向けた取り組みが重要になってくると思われます。

 

そこでお伺いいたします。将来にわたって市民の移動手段の確保・維持に向けた公共交通ネットワークの構築にどのように取り組むのか、見解をお聞かせください。