大分市議会議員

甲斐たかゆき

2018年度9月議会の一般質問(3)地域ごとのまちづくりについて

2018.09.11

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2018年度 第3回定例会・9月議会 一般質問 甲斐高之 資料

9月11日(火)8番目

 

3.地域ごとのまちづくりについて

①地域まちづくりビジョンの展開に向けた取り組みについて

 本市では、これまで市内13地域において、地域の代表者などで構成する「地域ビジョン会議」を設置し、それぞれの地域における現状や課題を整理しながら、将来のまちづくりに向けた論議を深めてきました。この「地域ビジョン会議」につきましては、本年度の第1回定例会において質問させていただき、地域ビジョン会議の経過や地域まちづくりビジョン策定までの取り組みなどについて論議させていただきました。その後、7月には提言として大分市長に提出され、いよいよそれぞれの地域でのまちづくりが新たなステージを迎えたと思っています。提言としてまとまった今だからこそ、地域ごとの課題や魅力をより多くのみなさんに共有していただき、地域ごとにまちづくりを行っていこうとする気運を高めるきっかけとなればという思いで、今回取り上げさせていただきました。

 

そこで質問します。地域まちづくりビジョンの展開に向けて現状どのような取り組みが行われているのかお聞かせください。

 

確かに提言が出されたから、「ではすぐにこれを始めましょう」といったように何らかの事業がすぐに進められないことも理解できます。このことは、ご答弁の中でも、「総合計画や各種個別計画との整合性」「地域の特性やバランス」「同様な取り組みを実施中のもの、早期に着手可能なもの、中長期の視点で検討していくもの」などといった優先度を述べていただきました。これら優先度を整理しながらの取り組みですから時間がかかることも理解できます。だからこそ、この期間を活用し、先ほども述べた地域ごとの課題や魅力をより多くのみなさんに共有していただく時間に、地域ごとにまちづくりを行っていこうとする気運を高める時間に充ててはどうかと考えます。

②地域ごとのまちづくりの機運醸成について

そこで、地域ごとのまちづくりに対する機運を醸成するために仮称ではありますが「地域別まちづくり討論会」を企画してはどうかという提案であります。なぜこのような考えにいたったのか、2つの事例を紹介しながら説明しようと思います。一つ目は丹生校区の事例です。先の「坂ノ市地域まちづくりビジョン」を受けて、丹生校区では独自の「丹生校区ビジョン推進プロジェクト」を作っています。そこには、より自分たちの校区、丹生の将来を見つめて、「高齢者から子どもまでが安心して楽しく暮らせる郷づくり」をテーマに掲げています。また、より親しみやすくなるように「夢の町・丹生桃源郷を目指して」とキャッチフレーズもつけています。構想を掲げるだけでは具体的には何も進んでいきませんし、全体のものになっていなければ、地域一帯となって進めることはできません。そのための今後のすすめ方まで考えています。まずは地域住民がこれからのまちづくりに対して今まで以上に関心を持つこと、どのような課題があり夢があるのか共有すること、これらのことをより多くの住民、ご近所さんに知ってもらうことを第一義に考えて取り組んでいこうとしています。そこで自治区ごとの寄り合いがあるときに少しずつでも話題にしたり、校区内で行事があるときにも話しの中に入れたりと工夫を重ねています。地道な取り組みに頭が下がります。さて、二つ目は大南地区の事例です。大南地区振興協議会という長年取り組みを重ねてきた組織があります。同様の組織はいくつかの地区でもあるとうかがっています。ここでは諸先輩方が長年にわたり、市はもちろんのこと県の中部振興局や土木事務所、国土交通省にも要望事項を上げてきています。単に要望を上げるだけではなく、各校区、各自治区から新たな困りはないか毎年確かめながら、新規の要望を追加したり、要望項目を整理したりと智恵と工夫を織り交ぜています。紹介いたしました二つの事例に共通していることは、できるだけ多くの住民を巻き込んでいること、そして、より多くの地域内の方の声を集め、みんなで共通認識を持って取り組んでいることだと思います。本市が今回進めてくださった「地域まちづくりビジョン」をより地域住民の方々にも「取り組んで良かった」「実現して良かった」と思っていただけるように、これまで以上に地域や校区ごとの視点に立った論議を深める必要があると考え、次のことを質問します。

 

先ほどの話しの中でもふれましたが、(仮称)地域別まちづくり討論会などを新たに企画、開催し、より多くの市民が声を出し合うこと、意見を交わし共通認識を持つことが、まちづくりに対する機運を醸成することにつながり、これから各種事業を進めて行く上で大切だと思いますがご見解をお聞かせください。

そのようなお考え、方向性があることに安堵いたしました。そのような取り組みにおいて、機運の醸成が図られること願っています。そこでは片側通行の意見交流ではなく、地域内や校区内において、男性、女性、若い世代、高齢者の方、子育て中の方、障がいのある方、子どもたちといったさまざまなコミュニティーの中で話題となるような工夫が必要だと思います。その工夫で、とかく人ごととなりやすいまちづくりの話題が自分ごととして、取り込まれていくのではないでしょうか。そのためにも、地域ごとのまちづくりに対して、より広くそして深く市民の声を交流する場として、校区ごとの討論会やそれぞれの校区でこれまで積み上げてきているまちづくりに関する取り組みや課題を聞きに行く会など、相互通行の懇談会を今後とも検討されることを要望し、私の質問を終わります。