大分市議会議員

甲斐たかゆき

2017年度12月議会の一般質問(3)避難所の生活環境整備について

2018.03.10

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2017年度 12月議会 一般質問原稿 12月 7日(木) 5番目

 

3.避難所の生活環境整備について

①避難所の生活環境整備の実態について

 

11月6日から11日までの6日間、大分市内合計13会場で市民意見交換会が行われました。市議会議員として初めての市民意見交換会でした。大南市民センターや坂ノ市市民センターなど合計5会場に参加しました。9月に発生した台風18号により、多くの被害が大分市内の各地域で発生したことから、今回の市民意見交換会の中でも、台風被害や大雨被害など、防災に関するご意見が多数発言されました。また、7月5日の大雨により大南地区や野津原地区に「避難準備情報・高齢者等避難開始」が発令されました。これまでにない大雨と避難情報に驚いたことを記憶しています。その時に大南地区のいくつかの避難所を訪問し、そこで感じたことも含めながら質問させていただきます。

今年は、幾度となく、長時間の雨や急激な豪雨などにより、大勢の市民の方が避難を余儀なくされました。予期せぬ状況の変化により、避難場所を変更した方、移動をしなければいけなかった方々もいました。不安な時間を過ごされた方々のことを思うと、胸が痛みます。そして防災対策に関しては、何よりも事前対策が重要であることを改めて感じました。防災対策を考える上で、避難所の選定は、とても大切な過程の一つだと思います。避難所としては、自分の身近にある学校施設、その中でも体育館が、ほとんどの場合活用されています。また校区内や地区内の公民館も避難所となっていることが多いと思われます。一時的な避難にしろ、中長期におよぶ避難などの場合も、その避難所となったところで一定期間生活することになります。生活をすれば、必ずやトイレを使用することとなります。熊本地震での避難所のことを調べたときにも、トイレ環境は、もっともプライベートでデリケートな部分で、各地の避難所で、その環境の整備が重要で、難しかったことがわかりました。実は、学校現場に勤務していた時から感じていましたが、体育館のトイレは数も少なく、老朽化している施設がいまだ多く存在しています。校舎のトイレについては、便器の洋式化を計画的に進めていくことが、本年度の一般質問への答弁や文教常任委員会で報告されています。そこで、体育館についてはどのようになっているのか、学校施設課に尋ねたところ、校舎や体育館の長寿命化改修工事が計画中で、その改修工事に合わせて、トイレの整備も行うことになっているとうかがっています。さらに、校舎や体育館の改築工事の時には、防災の観点から必要な設備などを設計段階から防災局と相談しているとうかがいました。

また地区公民館や校区公民館についても、市民協働推進課にも、ご協力いただいて調べました。実際にいくつかの公民館に訪問し、トイレを見せてもらったり、館長さんなどからお話しもうかがったりしました。最近改修工事を行った数名の校区公民館の館長さんたちからは、本市からの補助を受けながらの改修で、とても助かったと話されていました。しかし近年は、照明のLED化や外壁などの改修工事とも重なり、かなり計画的に進めていかなくてはならず、自主財源との関係で、補助が一定程度あっても、一気にはトイレの改修も進められないとの声もありました。そのために、未だ洋式化されていないトイレが多数残っている校区公民館もあることがわかりました。すべての地区公民館や校区公民館が避難所となっているわけではありませんが、近年の災害状況を考えると、事前の備えがあることが、市民のみなさんの避難に対する不安解消、つまりは安心につながると思います。避難している間は、避難所が生活の場となります。トイレ以外にも生活の場として安心・安全が保たれるように、避難所の生活環境を整備していかなくてはならないと考えます。

 

そこで質問します。トイレを中心とした避難所の生活環境整備の実態について現状をお聞かせください。

 

②避難所の生活環境の向上について

 

本年10月より、防災危機管理課が防災局となるよう機構改革が行われました。これは、防災対策がこれまで以上に重要で、多岐にわたる分野におよぶために、より柔軟で広範囲にわたり取り組めるように改革したのだと認識しています。先ほどのご答弁で、避難所の生活環境整備について、様々な面で工夫され準備されていることがわかりました。大規模災害時や中長期の避難に対しての準備は進んでいると思うのですが、身近な避難所での一時的な避難に対しては、既存の施設の改修や改善が、一番の近道だと思います。そのため、今回の機構改革により、防災局の果たす役割がさらに重要になってきたと思います。先ほど述べさせていただいたように、避難所となる施設を所管する学校施設課や市民協働推進課との連携は欠かすことのできないものです。

 

そこで質問します。避難所の生活環境を向上するために、他の関係する部署との連携をどのように検討されているのか、防災局が果たす役割についてふれながら、ご見解をお聞かせください。

 

 

執行部側の答弁も含めて、大分市議会による議事録はこちらでご覧いただけます