【視察期間】 平成29年7月10日(月)~7月12日(水)
【視察日】 平成29年7月10日(月)
【視察先】 京都府京都市
【調査事項】 京都動物愛護センターについて
【調査概要及び所感】
京都動物愛護センターは、全国初となる都道府県と政令市が共同して設置・運営する動物愛護・管理施設である。全体面積は約113120㎡、建物面積は約1273㎡。犬の保護・収容から譲渡に至る過程の大部分を外部の専門家の高度なノウハウやネットワークを活用し、その監修の下に、職員とボランティアスタッフが協働で現場作業などを行う「京都方式」を導入している。
既存の施設があった土地と隣接する公園を一括して用地とし、事務棟や動物棟を新設して運営している。また、民間のペットフード会社とネーミングライツ契約を締結し、ドッグランを運営している。本年度より、大分市でも大分県と共同で動物愛護センターの設立に向けて予算を計上したところであるが、計画・設計・運営などにおいて、特に予算の使い方の違いなど、今後、大いに参考にする必要性を感じた。殺処分ゼロに向けた取り組みが進展することが期待される施設ではあるが、問題行動のある犬や「まちねこ」などの対応において、衛生管理上、限界があるのも事実であると思われる。収容数や衛生管理に配慮した内装など、今後の課題として検討すべきと考える。また、夜間動物救急センターが併設されている点は、大分市での動物愛護センターにも必要な機能であると思われるので、今後の計画段階で検討すべきと考える。
【視察日】 平成29年7月11日(火)
【視察先】 静岡県浜松市
【調査事項】 病児・病後児保育について
【調査概要及び所感】
浜松市には、病児・病後児保育を実施している施設は、6施設。そのうち本年度より新規に開設したのが3施設である。開設日時は、月曜日から金曜日までの午前7時30分から午後6時までである。利用料は、児童一人当たり日額1500円となっている。国の「子ども・子育て支援交付金交付要領」に基づき、平成28年度から「改善分」を実施し、委託料を増額したことにより、新規の開設につなげた。施設類型は、保育所2・認定こども園2・小規模保育事業1・診療所1。この診療所が利用児童数の約67%をしめている。
大分市においては、現在4施設が、病児保育事業を実施している。来年度から2施設新規で行うため、本年度予算計上している。特に冬場の利用者増で、預けられない現状があり、病児保育対応施設の増設は喫緊の課題であると考える。浜松市は、上記のように施設の主体が、保育所・認定こども園である。大分市の場合は、すべて病院が事業主体となっている。保護者としては、浜松市の実態からもわかるように、病院が運営主体または併設されている方が安心して預けられると思う。大分市の病児保育事業の方向性が、保護者のニーズに合っていると思われるが、病院との交渉や病院側の経営的な面を考えると、なかなか実施施設が増やせないのも事実である。
そこで、本市においても、保育所や認定こども園などで、新設、施設の改築・増築の際に基準を設けて、病児保育(病後児保育)に対応できるように、事業を見直す必要があるか検討していく価値があると考える。